チズルママの日記

心にゆとりを

2008年05月18日

現代ロシア文学を代表するAitmatov氏の小年時代の体験の話がとても印象的.。

ひもじさ、貧しさ、父親の銃殺、母親の病気、
家族は、半ば崩れかかった土小屋に身を寄せての生活。
戦争直前に親戚から貰った子牛!!その牛が家族にとって命にかかわる程私達子供にもわかっていた。
私達は1日中牛舍で過ごしえさや水を飲ませ食べ物の残りかすを集めお産の準備。
家での話は早く春がきて欲しい、しぼりたての牛乳が飲めるしチーズやサワークリームが食べられる。
そんな冬の朝、牛の様子を見に行ってみると、牛がいない!何処を探してもいない?
そのうち泥棒に盗まれた事に気がつく。家族は泣きわめく。
私は4人の小さな子供の最年長、弟、妹を守りながら私達の悲しみに対してただ1つ!泥棒を殺す事!友人の銃を借りて手にし復習の念に燃えながら、
泥棒を見つけ出す連中が何人いようと、たちどころに狙い撃ちして容赦なく皆殺しにしてやる。
一晩中休みなく村から町へと街道を歩いていた所、突然ロバに乗った人と出会う。
みすぼらしい身なりに擦り切れた暖かそうな帽子をかぶっり白いあご髭の老人、
すれ違った際私を老人が呼び止めてきた。
『おい お若いのおまえは誰かを殺しに行こうとしているのではないかね』
『そうです。殺したいのです!』
そこには憔悴した顔と、穏やかな暖かいまなざしがありました。
老人に今迄の出来事の話をした際、老人は、
『お前の気持ちはわかる。胸も痛む、行きずりの老人にすぎないが、
人を殺しなど行ってはいけない!家に帰りなさい。
そういう悪いことをした奴は生活そのものによって罰を受けるし、
罰が連中にしょっちゅうついて回る!人殺しの事を忘れるなら、
幸せはおまえの所にやってくる、その内いつか私の言う事がわかる時がくるだろう』
と行って去っていった。
私は破れてしまった靴を引きずりながら肩を震わせて泣きました。

このエピソードは、少年時代、小さなロバに乗った貧しいお爺いさんに出会った事が私の人生の大きな転機となる。。。

**余りにも平和な日本!だが精神が病んでいる人々が余りにも多い。悩みがあれば一人で悩まず、会話の出来る友人、知人を作り『ひと呼吸』をしながら心にゆとりを。。。
大事な大事な生命 声を掛け合う一人一人に。。。。。。
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